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みなさん、こんにちは。これ短講師 中小企業診断士の中里です。

1次試験の本番まで残り50日です。そろそろ直前1か月前のスケジュールを考えてみましょう。試験の前日は何をするのか、そして1週間前はどのように過ごすのか。場合によっては、会社などに休暇申請をする必要があるかもしれません。私も受験生時代はこの時期に夏休みは申請して、3~5日間の休みを作って、直前の追い込みをやっていました。直前追い込みの中では、試験本番中に集中力を維持できるように本番と同じタイムテーブルで過去問を解いたりして、知識の補充や解法の確認というより「リズム」を重視していました。

試験会場

皆さんも、できるだけ具体的にスケジュールを作って、最後の追い込みの準備をしましょう。

今回がラスト問題、第25問です。

第25問

年中無休のある店舗で、日次売上高を2年分集計した。年ごとの平均日次売上高の母集団の分布と分散は分からないが、平均日次売上高に有意な差があるかどうか について、有意水準5%でz値を計算し仮説検定を行った。z値は、各年の平均日次売上高の差が分子、各年の日数で調整した標本標準偏差を分母としたときの比率z>0である。

この仮説検定に関する記述として最も適切なものはどれか。

ア 「1-(第2種の誤りの確率)」を、検定力という。
イ z値が1.96よりも大きいときは、帰無仮説が採択できる。
ウ z値を計算するときの分母は、各年の標本標準偏差を各年の日数で除したものの和である。
エ 問題文中の記述と同様にして、年ごとの平均月次売上高の差も検定できる。

 

この問題は、検定に関する問題です。検定とは、あるデータの集合についての仮説が成立するかを確認するための手法で、データの特徴や目的によって手法が異なります。今回は平均値の差に関する検定となります。

「ア」については、検定において誤りが2種類あります。「第1種の誤り(生産者危険)」「第2種の誤り(消費者危険)」です。運営管理でも学習したものと一緒ですので、知識が曖昧な人は運営管理のテキストも合わせて確認しておきましょう。第1種の誤り(生産者危険)については、正しい仮説(帰無仮説と言います)を誤って棄却してしまうことです。一方、第2種の誤り(消費者危険)は、仮説(帰無仮説)が誤っている場合に採択してしまうことです。「1-(第2種の誤りの確率)」の内容は、正しく仮説を扱う確率を意味しており、検定の正しさ(検定力)と言われます。

「イ」は、検定の判定を行うための有意水準に関する知識です。z値が1.96より大きいというのは、データが正規分布の場合にデータが正規分布の範囲に含まれない可能性があることを示しています。(少しわかりにくいのですが、データが正規分布の場合に-1.96~1.96の間に含まれる確率が95%であることを基本として考えるので、1.96を超えるということは正規分布の範囲を超えるということになります)つまり、この場合は帰無仮説は棄却されます。(z<-1.96、z>1.96の場合は帰無仮説は棄却されると覚えましょう)

「ウ」のz値を求めるための分母は、各年の日数で除したもの(1日あたり平均)の和の平方根となります。

「エ」は、検定の方法をどのように決定するかの確認です。3つのパターンを覚えておきましょう。

・母分散が既知の場合:z検定を行う
・母分散は未知だが等しい場合:t検定を行う
・母分散は未知で等しいとは限らない場合:大きな標本はz検定、それ以外はt検定を行う

一般的には、母分散が未知で等しいとは限らない場合が多いので、3つ目のパターンで判断されることが多いでしょう。今回の年間データでは大きなデータ群とは言えないので、t検定により検定を行うことになります。

以上のことから「ア」が正答となります。

この問題は統計に関する知識がしっかりないと難しい問題だったと思います。いくつかのキーワードを覚えておくことで対応がしやすくなるので、この問題をきっかけにポイントを押さえましょう。

「-1.96<z<1.96」、「標準化は平方根」、「データの量に着目」などがキーポイントになるので解説内容と合わせて確認しておいてください。

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