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みなさん、こんにちは。これ短講師 中小企業診断士の中里です。

五月も中盤を過ぎ、1次試験に向けてしっかり勉強できるのもあと2か月程度となってきました。試験本番まで残り約80日です。初めて受験される方は、この時期は過去問をバリバリこなしている必要がありますので、まだテキスト学習が中心という方はかなりスパートが必要です。最低、5年分を確認してもらいたいので、2回転(7科目×5年×2回=70)が目安です。

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シリーズで平成27年度の経営情報システムの解説を行っています。ちなみに、平成26年度の経営情報システムの解説はこちらにあります。

 

第17問

システム開発を発注者と受注者が検討する場合、想定する情報システムの機能要求だけでなく、非機能要求も検討する必要がある。独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が発表した「非機能要求グレード」に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 開発したシステム全体の優劣をグレードとして表示する。
イ システムの規模の違いにより6つのモデルシステムが定義されている。
ウ 要求項目やメトリクスの重複がないように、体系的に整理されている。
エ 要求項目を段階的に詳細化して、その内容について合意していく。

 

この問題は、システム開発に関する知識の問題です。SEなど以外の場合は、「機能要求」「非機能要求」と言われてもわからないと思います。さらに、経営情報システムでは定番ではありますが、情報処理推進機構(IPA)のガイドラインなどに関する知識が問われ、テキストなどではあまりカバーされない論点であり、難易度が高い問題になっています。

機能要求とはシステムの機能として実現される要求であり「~できること」と定義できます。一方で、非機能要求は機能以外の障害対策などのシステムの信頼性や安全性に関する要求です。また、IPAの非機能要求グレードでは、発注者と受注者の認識ズレを防止する観点で安全性や信頼性に関して定量的な内容で合意すること目標としています。

「ア」では、「グレード」の定義の知識が必要です。非機能要求グレードでのグレードはシステムの優劣ではなく、システムでの非機能要求の実現レベルを示すことになります。あくまでもシステムの目的に応じたグレードを選択することになるので優劣ではありません。具体的には医療機器や24時間停止が認められないシステムと皆さんがお使いのスマホのアプリなどの差と考えてください。

「イ」は非機能要求グレードで定義されているモデルシステムについての知識です。モデルシステムはシステムの社会的影響を考慮して、「社会的影響がほとんど無いシステム」「社会的影響が限定されるシステム」「社会的影響が極めて高いシステム」の3つに分類されています。

「ウ」は、発注者と受注者が確認する非機能要求項目のリストについてです。この項目は利用シーンなどに基づいて、大項目、中項目、小項目というようにまとめられています。ただし、利用シーンなどに基づいているため、下部の項目では重複が存在しています。

「エ」は、非機能要求を具体化するプロセスについて述べています。ウの解説でもあった通り、大項目、中項目と段階的に詳細化して認識合わせを行うことを想定しています。

以上のことから「エ」が正当となります。

ガイドラインなどに関する問題は知らなくては解けない問題が多い上に、どのガイドラインが試験範囲であるかは特定することがほぼ困難です。対策としては、最低限の知識として過去問、特に2~3年以内に出題されたガイドライン等の知識を確認することを重点的に行いましょう。あまり、深く入りすぎると費用対効果が低い対策になってしまします。

なお、IPAが公開している「非機能要求グレード」はこちらで確認できます。

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