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みなさん、こんにちは。これ短講師 中小企業診断士の中里です。

今年の受験生で、幸運にも合格した場合には、2016年2月の実務補習を受ける方が多いかと思います。東京地区では毎年、合格者数より実務補習の定員が少ないために、先着順での申し込みとなります。合格の確認より前に中小企業診断協会のホームページで来年の実務補習の日程は確認しておきましょう!(ページの中段にあります)

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今回は、前回の続きで「実務補習・実務従事」の内容についての後半です。
中小企業診断士の受験生向けのブログなどでは、あまり取り上げられないテーマですが、診断士になるためには必要な内容なので、受験生も少しは知っておいた方がいいと思います。


 

<3~8日目:各自のパートのレポート作成>

3~8日目は基本的には個人作業によるレポートの作成になります。多くの人はこの期間は通常の仕事をこなしながらのレポート作成になり、夜の作業が中心となります。また、完全に個人となるわけではなく、共通的な課題については、別パートと連携を図る必要もありますので、メールなどのコミュニケーションツールを使って連絡を取りながらの作業となります。

場所や時間が離れた中での共同作業となるので、ネットサービスなどをある程度使いこなす必要も出てきます。1次試験の科目である「経営情報システム」での学習内容を実践することになるので、ITが苦手な人は、早めにリーダーやIT詳しい人にヘルプをお願いしておくといいと思います。

<9日目:レポート内容の確認、修正>

基本的には、個人作業期間中に8割程度はレポートが完成している状態を目指してください。この日は、各自の作業結果を持ち寄って、2日目にチームで決めた報告書の筋書きとズレがないかを確認していきます。

場合によっては、指導官からのコメントが入り、かなりの量を修正する必要が出る可能性もありますので、個人作業の途中で都度、みんなで確認を取りながら作業を進める必要があります。

チームとしての報告書作成となるので、課題に対しての対策が論理的であるか、またはどの施策を実施するのが最も効果的となるのかを議論して、レポートの記述内容の過不足を解消していきます。修正と言っても、翌日までの期限なので非常にタイトなスケジュールの中となります。

<10日目:レポートの最終確認、報告書の製本>

前日までの修正内容を反映させた報告書を持ち寄り、最終確認を行います。基本的には、誤字脱字などの確認が中心となるくらいのレベルになっている必要があります。

10日目の中で、大きな修正が必要となった場合には、チームみんなでリカバリをする必要が出てきますが、非常に辛い状況になると思います。(かなり夜遅くまで修正作業を実施するチームもあるようです)

基本的には、午前中には各自のパートを取りまとめ、報告書としてファイルをマージして、印刷・製本に備える必要があります。このファイルのマージ作業も一定の技術力が必要となるので、ITが詳しいメンバが担当するのが良いと思います。中小企業診断協会が指定する、報告書の様式、チェックポイントありますので、それぞれを漏れなく反映させる必要があります。(例えば、ページ番号の付与や協会のロゴの指定などです)この要件を満たせていないと報告書の提出ができない、つまり補習実施が認められないという事態になります。

チームみんなで最終チェックを行い、最後には製本を行います。中小企業診断協会への提出用が1部、翌日の診断企業の報告用に数部、チームメンバの参照用などで概ね10部程度準備することになりますので、印刷・製本サービスなどを利用することが多いです。

このように、実務補習では会議室代や印刷代など、いくつか支出が伴うので会計係がしっかり取りまとめる必要があります。京京の結果は、翌日の報告書提出時に中小企業診断協会に領収書などを提出する必要があります。(一部費用については、領収書に基づいて還付されます)

<11日目:経営者への報告、診断協会への提出>

短いようで長い、5日間コースの最終日です。この日は、前日作成した報告書を携えて、診断先企業の経営者へ報告会を実施します。報告会ですので、プレゼンを行うことになるのですが、報告書に基づいて行うので、必要な部分について簡潔に10分程度で説明を行う必要があります。

会社などで多くのプレゼンを経験している人は、コツをつかんでいる場合が多いので良いですが、あまり経験のない人は事前に練習を行っていた方がいいと思います。指導官によっては、報告会前に予行練習なども実施してくれる場合もあります。

診断先企業の経営者から感謝の言葉が聞けたら、約10日間のちょっと大変な期間も良い経験と思うことができると思います。実際に、実務補習で提言した施策を実施して、その後に指導官を通じて、診断先企業の発展を聞くこともあるようです。

最後には、中小企業診断協会で修了式があり、実務補習の5日分の修了証書を受け取ります。この修了証書を3枚集めると、晴れて中小企業診断士の登録が可能となります。(万が一紛失すると、大変なことになるのでしっかり自分で管理してください)

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以上のような実践型の講習を3社(計15日間)実施することで、実務補習が修了します。15日間コースでも基本的な流れは同じですが、5日間×3回を約1ヶ月半で一気に実施することになります。5日間コースと15日間コースの大きな違いは、5日間コースでは、毎回チームメンバが変更となるのですが、15日間コースでは3回とも同じメンバで実施することです。チームメンバとの絆はおのずと15日間コースの方が強くなるので、独立を考えている人は15日間コースで、診断士仲間を見つけるのもいいかもしれませんね。


 

続いて、もう一つの要件である「実務従事」についても簡単に確認してみましょう。実務従事でも基本的には5日間の活動を1セットとして、3回の実務(計15日間)を行うという考えに基づいています。

具体的には、中小企業基盤整備機構や中小企業支援センターなどが実施する経営相談員としての実務コンサルタントとして中小企業(小規模事業者含む)への経営診断・助言中小企業に関する国際協力などの支援など幅広く認められます。実務なので活動内容は多岐に渡ることが想定されるため、実務補習のように報告書のような決まったアウトプットは求められない代わりに、診断先企業の経営者からの活動認定を受ける必要があります。(指定の様式に経営者から印をもらう)

実務補習との大きな違いは、中小企業診断協会が委託を受けた範囲外なので、実務従事を行う場合は、自ら中小企業庁へ中小企業診断士としての登録申請を行うことにあります。申請にあたっては、実務補習と実務従事を合わせて15日間分が揃えば良いので、実務補習と実務従事を組み合わせて資格登録を行う人も多くいます。

実務従事はすでに活動を行っているコンサルタントや親族などが会社経営を行っており、実務実施の機会がある人には非常に良い制度だと思いますので、チャンスがある人は積極的に活用してみてください。
(ただ、一度は実務補習を受講した方がいいかもしれません。理想的な中小企業診断士の経営診断プロセスに触れる良い機会になります)

このように、「実務補習・実務従事」を15日間行うことで、晴れて中小企業診断士としての登録が可能となります。なお、中小企業診断士の2次試験の合格書については、実務補習の修了証書と一緒に中小企業庁へ提出してしまうので、大事に保管するとともに合格の思い出に手元に形を残したいと思う方は、コピーなどをとっておきましょう。
(中小企業診断士では試験の合格書や他の資格にあるような賞状のような認定書は存在せず、登録証としてカードが配布されることになります)

なお、国家資格なので中小企業診断士の登録が認定されると、官報に名前が掲載されます。登録申請から概ね、1~2か月後になるので忘れないようにチェックしてください。

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