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みなさん、こんにちは。これ短講師 中小企業診断士の中里です。
2次試験まで残す所、約1ヶ月となりました。2次試験を受験される方は、そろそろ自分の解答プロセスは固まってきましたでしょうか? そろそろ、解答プロセスに対する試行錯誤は打ち止めにして、解答の品質を向上させるための対策が必要な時期です。ここからは「読みやすい解答」の作成ができるように工夫をしてください。

筆記試験

さて、前回同様に「出題の趣旨」を活用して平成26年度の事例問題を分析していきたいと思います。分析のポイントは、設問文のどの点に着目すれば趣旨に沿うことができるかです。

事例2

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第1問

「2 時点における B 社の各商品の位置付けを、プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントのフレームにもとづき、整理・分析する能力を問う問題である。」

この問題は、2次試験としては珍しい(初めて?)PPMに関する問題ですね。2次対策を中心に勉強をしてきた受験生は、少しアプローチし辛いと感じたかもしれません。こんな時こそ、しっかり基本的な対応を心がけたいところです。
設問の要求は「B社の商品をPPMに分類すること」ですね。PPMは1次試験の企業経営管理で学習している内容なので、知識としては難しいものではないと思います。設問のタイプとしては、知識は当然知っているものとして、「整理・分析力」の問題となっており、環境分析の問題です。市場成長率や市場シェアを見ることになるので、与件文をしっかり分析すれば難しい問題ではないと思います。(とはいえ、本番の緊張感の中での対応は大変です。なので基本のアプローチを大切にして対応することが必要となります)

ポイント:
市場成長率と市場シェアを使った環境分析として考える。環境分析のフレームワークは指定されているので、与件文から市場の状況として、成長率とシェアを落ち着いてまとめることがポイントです。

第2問

「B 社が保有するコンテンツを活用し、新規顧客となり得る高齢者やその家族に対する、適切なメディアを通じたコミュニケーション活動を助言する能力を問う問題である。」

設問の要求は「新規顧客獲得のための新たなコミュニケーション戦略」です。設問文の中に、現在、B社が取り組んでいる施策内容が記述されているので、これらを活用することが必要です。趣旨にも「保有するコンテンツを活用し」となっていますので、設問文の中の施策内容は要チェックです。また、「戦略」を問われている問題なので、「誰に・何を・どのように」の切り口を想定して、ターゲットを具体化する必要もありそうです。出題の趣旨でも「高齢者やその家族」となっているので、①高齢者向けの戦略、②その家族向けの戦略の2つの観点でまとめる必要がありそうですね。

ポイント:
コミュニケーション戦略なので、施策としてではなく戦略として助言を行う。設問文に記述されている与件文にない補足情報のヒントの活用や、与件文の中の市場のニーズがヒントとなっているので活用することがポイントです。

第3問(設問1)

「顧客データベースを活用したデシル分析結果から、現在のB社の売上を支える重要顧客層を特定する能力を問う問題である。」

「デシル分析」の問題です。「デシル分析」は知らない人も多かったかと思いますが、直接的な知識を問う問題ではないので、しっかり注釈を確認して対策することができれば対応できる問題だったと思います。設問の要求は「B社の売上の構造」について問われています。顧客を分析するデシルを用いての売上構造を把握するので、その中から「重要顧客層」を考える必要があります。

ポイント:
知識問題については、問題の中のヒントに気づいて対応ができるかが大きなポイントです。問題の難易度としては、高くないので要求内容を丁寧に解答に入れ込むことができれば大きな得点につながると思います。(この問題は多くの合格者が確実に得点をしている問題となっているようなので、このような問題を落ち着いて対応できるようにしてください)

第3問(設問2)

「デシル分析結果から上位顧客の特徴を特定し、そこから、既存顧客に限らず今後、B社が狙うべきターゲット顧客のイメージを抽出する能力を問う問題である。」

設問の要求は「デシルの差が生じる要因からターゲット顧客」を分析することです。設問文の中で「戦略的なターゲット」となっているので、なんらかのターゲット変更が行われる可能性を示唆しています。顧客の特徴(ライフスタイルや商品の利用方法など)については与件文から顧客ニーズとして分析することが必要となりますが、その特徴をしっかり説明することが得点につながると思います。

ポイント:
与件文の既存顧客の特徴(行動)からデシル表を分析する。(表だけで分析するのではなく、与件文とセットで分析する)ターゲットは与件文のニーズをベースに検討することで新規顧客も対象にするのがポイントとなります。

第4問

「効率的にB社の介護付きツアーの客単価(1世帯1回あたりの平均利用金額)向上を実現する、新商品開発・既存商品改良を提案する能力を問う問題である。」

設問要求は「単価向上につながる新商品の開発または既存商品の改良」への助言です。制約条件として「単独で提供し、X市内の顧客」に展開するとなっています。問題のタイプから戦略問題として「誰に・何を・どのように」をまとめる必要があると思います。また、ここまでの設問で分析してきた、B社の強みや市場の特性を活用する視点も大切になる問題と言えそうです。

ポイント:
第3問とセットで今後の事業拡大の道筋を助言することになります。この問題ではB社の強みを活用して、「客単価」の向上につなげることがポイントになります。

事例2では、ここ2年ほど表を分析させる問題が出ています。出題傾向として変わったと捉える方もいるようですが、事例2は過去も「分析問題」が多く出題されていました。分析を行うという点では、表の分析も同じと考えてもいいかもしれません。また、表の分析は、結論をまとめるのに工夫がいるものの、分析対象がハッキリしているため、難易度は比較的低くなる傾向にあります。合格者の多くは、表の分析問題での失点は少ない傾向にあるようです。
次回は、事例3について分析、解説してみたいと思います。

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