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みなさん、こんにちは。これ短講師 中小企業診断士の中里です。
1次試験を受験された方は、大変お疲れさまでした。非常に暑い夏の土日の2日間にわたって、大きな緊張の中で受験することは非常に体力・精神力的にキツイことだと思います。

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さて、中小企業診断士試験の第1次試験は、試験日翌日に中小企業診断協会から正解と配点が発表され、すぐに自己採点が可能となっています。すでに多くの方が自己採点を元に合否を確認していると思います。
合格された方々、おめでとうございます。ここから次のステージの2次試験対策を行うことになりますが、11週間しか期間がありませんので、しっかり計画して対策をしてください。
残念ながら未合格だった方、一度リフレッシュして再チャレンジをお待ちしています。すでに診断士である人の多くが複数回、1次試験を受験し苦労して合格を勝ち取っています。必要な知識をしっかり身につけ、診断士活動の実践に使える知識を身につけるチャンスとして捉えて、来年に向けてのリベンジ・プランを検討してください。
そして、未合格の中でも1問や数点の不足で涙を飲んでいる方々立ち止まらないで2次試験対策に進みましょう。私自身も、合格点に1点足りないところから、正解の訂正があり、合格にステップアップした経験があります。先にも書いたとおり、2次試験までは11週間の限られた期間しかなく、9月の合格発表を確認してからの対策では「手遅れ」になります。気持ち的には晴れやかではないかもしれませんが、前進あるのみです!

さて、今回は速報版として「平成27年度 経営情報システム」の解説を行いたいと思います。本年度受験した方、または来年度の受験を検討している方の参考になればと思います。


 

■第1問:コンピュータの基本機能の問題(難易度:中)
毎年出題されるコンピュータの基本機能に関する問題です。今年の問題はやや細い技術内容が問われており、テキストレベルの知識では正解にたどりつかない可能性があります。
正解は「エ」ですが、「有機EL素子自体が発行する特性」が「バックライト不要」につながることが有機ELの特徴になります。

■第2問:Web技術に関する問題(難易度:難)
情報システムでの頻出テーマではありますが、今年は比較的新しい技術について問われており、日頃から技術に関する情報などを把握していないと正答は難しかったと思います。
正解は「イ」ですが、前半の①と②は基本知識なので覚えておいてください。

■第3問:プログラミングに関する問題(難易度:難)
この問題もテーマとしては過去にも出題されている問題です。ただ、非常に細い仕組みが問われており、非常に難易度が高い問題となっています。
正解は「イ」ですが、①と②の関係性から消去法で選択できればOKです。

■第4問:プログラミング言語に関する問題(難易度:易)
プログラミン言語に関する問題で、類似問題は過去問にも登場していたと思います。テキストなどにも登場する主な開発言語の特徴を把握していれば、正答が選択できます。
正解は「ア」となり、イはrubyについての記述、ウはJavaScript、エはPHPの説明となります。

■第5問:表計算ソフトに関する問題(難易度:易)
皆さんも仕事などで活用する表計算ソフトの関数に関する問題です。「IF関数」なので論理演算を落ち着いて解釈できれば正答を選択できたと思います。
正解は「エ」となり、入力される値が「rとg」の2種類しかないため、「<>(等しくない)」時の値がどのようになるかを考慮すると正答できる問題です。

■第6問:データベースに関する問題(難易度:中)
データベースを活用したシステムを設計する場合の考え方についての問題です。やや実務的な問題となっているので、IT関係ではない仕事をしている方には、難しかったかもしれません。
正解は「エ」となり、CやDの選択肢が具体的にイメージできれば分かると思います。

■第7問:データベースに関する問題(難易度:中)
データベースに関する問題の中でも少し難易度が高くなる、正規化に関する問題です。正規化のレベル(第1正規化、第2正規化、第3正規化)を答えさせる問題ではなく、テーブルに設定される項目を選ぶ問題で、少し新しいアプローチとなっています。
正解は「ア」となり、Bの商品マスタで管理する仕入先情報として何が適切であるかがヒントになります。

■第8問:データベースに関する問題(難易度:易)
3問目のデータベースに関する問題は、SQL(SELECT文)に関する問題です。内容は少し変化球ではありますが、基本知識で回答できるので正答率は高い問題だと思います。
正解は「エ」となり、問題の要求が「売上金額の大きい順」であることから、売上金額を算出することができているか、および降順で並び替えをしているか、がポイントです。

■第9問:ネットワーク技術に関する問題(難易度:易〜中)
この問題も頻出テーマの問題ではありますが、やや実務的な問題となっています。おそらく実務としてネットワーク設定などをしたことがない人は分からないと思います。
正解は「ア」ですが、「ping」というコマンドの機能を知っているか、にかかっています。
なお、イはtraceroute、ウはarp、エはパケットキャプチャの説明です。

■第10問:ネットワーク技術に関する問題(難易度:易)
頻出テーマの問題です。テキストなどにも記載されている知識ですので、この問題は正答必須ですね。
正解は「イ」となり、LANとWANの違いやVANやVPNの内容を理解してれば容易に回答できます。

■第11問:情報システムの品質・性能に関する問題(難易度:中)
この問題もやや実務的です。「スループット」という言葉はあまり、一般的には使われない言葉なので、仕事などで情報システムに関係していない人には難しかったと思います。
正解は「エ」なので、これを機に覚えてしまった方がいいと思います。

■第12問:情報システムの可用性に関する問題(難易度:易〜中)
情報システムのテーマとしては、2〜3年おきに出題されている良く見る問題です。テキストなどにもそれぞれのキーワードの解説が出ているので、なんとか正解したいところです。
ただ、同じような言葉が並んでいるので、少し難易度は高めと言えそうです。
正解は「ウ」ですが、③と④の説明とキーワードが結びつけば対応できると思います。

■第13問:情報システム全般に関する問題(難易度:易)
問題の文章はやや複雑に記述していますが、3文字略語に代表されるような情報システム特有のキーワードについての問題です。比較的、基本的な知識なので正答したい問題です。
正解は「イ」です。「企業を構成する様々な部門・業務で扱う資源」というのがヒントになると思います。

■第14問:情報システムの活用(実務)に関する問題(難易度:中)
知識としては比較的基本的な問題ではありますが、テキストなどにもあまり記載がないテーマだと思います。企業向けサービスなどで実務経験がある人はわかりやすかったかもしれません。
正解は「イ」になります。これは、知識として覚えてしまいましょう。

■第15問:クラウド技術に関する問題(難易度:易)
クラウドコンピューティングを支える仮想化技術についての問題です。比較的新しい知識ではありますが、過去問でも類似問題が出題されおりますのでしっかり対応したい問題です。
正解は「ウ」でスケールアウトやスケールアップというキーワードを覚えてください。

■第16問:システム設計に関する問題(難易度:易)
経営情報システムとして頻出問題のテーマからの出題です。テキストや過去問などできちんと対策していた人は問題なかったと思います。
正解は「イ」となります。選択肢に出てくるキーワードはしっかり抑えておいてください。

■第17問:情報システムのガイドラインに関する問題(難易度:中〜難)
経営情報システムの科目の中で対策が非常に難しいガイドライン等に関する知識問題です。今回はIPAが公表している「非機能要求グレード」に関する問題です。大規模な情報システムなどの提案や開発経験のある人は実際に活用したことがあるかもしれません。
正解は「エ」となります。大項目、中項目、小項目、メトリクスに分類しそれぞれ要求を整理しています。

■第18問:システム開発に関する問題(難易度:中)
システム開発の方法論に関する問題です。この問題はその中でも、比較的新しい開発方法について出題されています。XPなどは重要テーマとして毎年出題されているので要チェックです。
正解は「イ」となり、アジャイル開発の一つの手法であるスクラムについての記述です。開発チームが一体となって動くことから「スクラム」と言われています。

■第19問:情報システムのテストに関する問題(難易度:易)
このテーマも経営情報システムの頻出問題です。情報システムを開発する際のテスト工程についての問題です。過去問対策をしっかりした人は比較的簡単に正解を選べたと思います。
正解は「エ」となります。ブラックボックステストは頻出キーワードなのでしっかり覚えてください。

■第20問:情報システムの要件定義に関する問題(難易度:難)
情報システムの要件定義を行う際のプロセスを分析するためのアプローチについての問題です。この問題は非常に難易度が高いので、失点しても気にすることはないです。
正解は「イ」となりますが、DEMOは組織を基準として役割を整理していく手法です。

■第21問:セキュリティに関する問題(難易度:難)
この問題はセキュリティに関する問題ですが、一般的なセキュリティリスクなどについての問題ではなく、特定技術のセキュリティホールについての具体的な問題です。時事問題的な要素もありますので、この問題も失点しても気にすることはないです。
正解は「イ」となります。このセキュリティホールが話題になった際には、メモリ内のデータを一部操作できることで乗っ取りなどにも繋がると言われていました。

■第22問:情報システムのガイドラインに関する問題(難易度:中〜難)
ISMSに関する問題です。ISMSについてはテキストなどにも説明があるので関連知識として覚えていた受験生もいたかもしれません。ただし、本問の内容はやや細い論点なのでテキストによってはカバーされていなかった問題です。
正解は「イ」になります。ISMSは企業のセキュリティを確保するための運用の仕組みです。機密性、完全性、可用性をコンセプトに情報資産の管理の改善・維持を求めています。

■第23問:ソフトウェア品質に関する問題(難易度:中)
JISで定義されている品質についての知識問題です。セキュリティが6品質のどれに属するのかを問うています。
正解は「ウ」で、セキュリティは機能性品質に分類されているのでしっかり覚えましょう。

■第24問:統計に関する問題(難易度:易)
統計に関する問題として、データ分析技法についての問題です。少し難しいキーワードで出題されていますが、落ち着いて考えると正解を選択できる、統計問題として易しい問題です。
正解は「ウ」となり、分散分析や判別分析について確認をしておくとわかりやすい問題です。

■第25問:統計に関する問題(難易度:難)
検定手法であるz検定に関する問題です。z検定は母数が判明している時に利用する検定方法です。今回の問題の場合は1年間の売上なので母数が特定されているためz検定が適用できることになります。
正解は「ア」となり、検定力とは有意な差を見つけることができる力、つまり第2種の誤りを起こさない確率となります。

※難易度は講師の主観です。受験生の正答率などについては、各受験支援機関が提供している解答リサーチなどで確認ください。

<全体講評>
「経営情報システムが難しくなった」との受験生のコメントがいろいろなところで聞かれましたが、確かに平均点が60点を超えてしまうような年度と比較すると難しくなっていますが、40点未満となってしまうような問題ではなかったと思います。おそらく、平均点が50点台半ばになると思います。
少し、実務的(システム開発や運用保守)な問題が増えているように思いますが、基本的にはテキストをしっかり学習することで6割弱は取れるようになる問題だったと思います。来年に向けては、比較的新しい技術や時事問題的な対策を少し考慮する必要があるかもしれません

 

非常に簡単ではありますが、平成27年度の経営情報システムの解説(速報版)をまとめてみました。また、改めて詳細な解説は公開しようと思いますので、来年の受験生はしばらくお待ち下さい。

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