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「これ短」講師 中小企業診断士の松木和成です。

 

前回までに、「ポーターの基本戦略」や「アンゾフの成長ベクトル」といった、重要なフレームワークを取り上げましたが、今回はそれらのフレームワークを実際の事例問題(2次試験)でどのように活用するかをご紹介します。

 

H24年度事例Ⅲ第4問を例に説明していきますね。


○H24年度事例Ⅲ第4問

C社の既存製品の販売数量は減少傾向にあり、さらに既存顧客から製品単価の引き下げ要求がある。それを克服して収益性を高めるには、あなたは中小企業診断士としてどのような方法を提案するか。Y社との新規取引以外で、C社にとって実現性の高い提案を140字以内で述べよ。


 

まずは、事業の方向性を考えるために、「アンゾフの成長ベクトル」を使います。

 

アンゾフの成長ベクトル

 

新製品を開発したり、新規顧客と取引を始めるのは難しいという話を前回お話しました。

よって、それらは「実現性の高い提案」とは言い難いので、この問題では「市場浸透戦略」で考えていきます。

 

次に、設問文に「収益性を高めるには」とあるので、市場浸透戦略(既存製品、既存顧客)の中で利益率を高める方策を考えます。

利益は下記のように分解されます。

 

利益=売上-費用

 

既存製品の販売数量は減少傾向にあり、さらに既存顧客から製品単価の引き下げ要求がある」と設問文にあるので、売上を上げる方策では無理があります。よって、この問題ではコストダウンの方策を考えます。

コストはいろいろと種類がありますが、もっとも大きな割合を占めているのは、「売上原価」と「人件費」です。

つまり、この問題では売上原価ダウン人件費ダウンに着目して解答すれば良いということになります。

 

売上原価ダウンの方策としては、歩留まり向上資材標準化購買方式の見直し仕入先の見直しなどが、人件費ダウンの方策としては、作業標準化自働化の推進非正規社員の活用グループテクノロジーなどが一般論として挙げられます。(もちろん、与件情報を参考にすると、事例企業にあった適切な改善策を導き出せます。)

 

このように、フレームワークを使うと解答の方針をきれいに整理することができます。ぜひ事例を解く際に活用してみてくださいね。

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